茅ヶ崎市 スポーツ健康・医学講座 2017.2.19 小林勝
すぐに使える実践的トレーニング
☆☆ 関節を柔らかくする体操&腰痛緩和の体操など ☆☆
茅ヶ崎市体育協会 スポーツ医学講座2012(2)
茅ヶ崎市体育協会・茅ヶ崎市 共催事業
スポーツ医学講座
「スポーツにおけるコンディショニングについて」
2012年2月25日(土) 10:00-11:30
茅ヶ崎市総合体育館・会議室
NEW = 下段に、質疑応答と参加者の感想を追記しました。=
ピーク・パフォーマンスの発揮に必要な要因
健康・技術・精神(mental)・医療・栄養・環境。
一般的には、状態・体調・条件。
コンディショニングとは?
・コンディションを、目的に向かって日常的に
望ましい状態に整えること。
・刻々と変化するコンディションを把握し、適切に
微調整していくこと。
【10の法則】
1) ウォーミングアップとクールダウン。
2) モチベーション
motivation
「動機付け、動機や意欲を与えること、刺激、熱意」
3) 過負荷 ⇒ 筋肉に負荷をかけることによって、
それが 体(=筋肉)が当たり前になっていく。
4) 一貫性 ⇒ 情報が氾濫している時代なので、
ついついいろんなことに手を出して
しまう。
「信じて」進むことが大事だ。
5) 発展
6) 質 ⇒ 体がパンパンになるまで張っている。
触ると痛い。
ついつい量(時間)を増やすことで、
競技力を向上しようとしてしまう。
ダルビッシュは、日本では200球投げて
肩を作った。
アメリカに渡って、60球で肩を作っている。
<どちらが、負担が少なく効率的かは、
一目瞭然です。>
7) 専門性
8) 個別性
9) ストレス
10) 安全
「トレーナズ・バイブル」より引用。
ダルビッシュ投手 写真をワンクリックすると、写真が大きくなります。
2012.2.25付 朝日新聞・朝刊から引用 <小 林 勝 挿入>
休 養
コンディショニングにおいて、休養は最も基本的なことであり重要な要素です。
筋肉の発達には、トレーニングの刺激だけでなく充分な休養が必要です。
「痛みが出てくる」・「悲鳴をあげる」のが筋肉・・・・・負荷をかけ続けると壊れる!
(例)輪ゴムを常に引っ張り続けると、輪ゴムの伸縮性が
失われて切れてしまう。
アスリートはトレーニングに対して、真剣です。真面目です。
真面目に取り組むあまり、休むことに対しての罪悪感や恐怖心が生まれる。
充分に休養をとりながら、質の高いトレーニングをすることにより、納得できる効果が得られるのです。
筋肉自体は、衰えません。
ただし、例えば野球のピッチングなら「130kmが出なくなる」。バスケットボールやサッカーの
「シュートが入らなくなる」など、感覚は2~3日で失われていきます。
トレーニングの組み立て
同じ部分に負担をかけすぎない。(疲労をためない。)
上肢 ⇔ 下肢
短時間 ⇔ 長時間
速い ⇔ 遅い
軽い ⇔ 重い
技術 ⇔ パワー系・持久系
など。
休む勇気・休ませる勇気
・選手は、自身の判断で休養日にトレーニングを行なわない。
・指導者は、休む意義をきちんと選手に理解させる。
セルフ・コンディショニング
ストレッチ
1)使用した部位や疲労感を感じる部位(部分)を、
意識してゆっくりと伸ばす。
2)練習後のストレッチは、伸ばしたい部分をシッカリと
意識して行う。
3)入浴後のストレッチは、リラックスしながら行う。
中学生・大学1年生までは、翌日に疲れが残らない。
大学2・3年生、社会人は、このセルフコンディショニングが大事です。
アイシング
1)練習後のアイシングは、使用した部位や疲労感がたまった部位をシッカリと冷やす。
2)入浴後のアイシングは、アイスマッサージを基本として、ほてった筋肉を軽く冷やして
リラックスさせるようにする。
※アイシング ⇒ ビニール袋に氷をいれ、15分くらいかけて皮膚をマッサージする。
✰✰ 先生への質問 ✰✰
ア 会社で金曜日に宴会があり、日曜日には試合が控えている場合のすごし方について。
土曜日は、サウナなどに行ってアルコール分を抜くようなことをしたほうがいいのでしょうか?
先生) やはり、水分の補給が大事です。
サウナに入って脱水状態になることは、良くないですね。
軽い運動をやる程度にして、休養をとることを優先したらいかがでしょうか。
イ 柔道をやっています。先生のお話しでは、休養が大事だということですが、
私たちの年齢(さて、60歳以上かな?) になりますと、練習をしないで休養をとってしまうと、
動体視力がの衰え(おとろえ)がこたえてきます。
とても、若い人たちとは戦えません。
【動体視力】 目および対象物が静止している場合の視力を 静止視力と呼ぶ。
これに対して動いている 物体を視線を外さずに持続して識別する能力を
動体視力と呼ぶ。
先生) そうですね、そういうことはあると思います。
でも、あせりは禁物です。
今日の朝も、出がけに数人の高校生からメールが来ていまして、
「今日の調子は、こんな感じです。」と連絡が入ってきました。
トレーナーや信頼できる人と相談しながら、コンディションを整えるしかありませんね。
ウ 先生のお話しでは、15年かかったけど関東選手権で優勝する選手も出始めたとの事でした。
やはり、トレーナーのアドヴァイスが大事だと言うことですね。
先生) はい。時間はかかっても、その選手の全体を見守っていくようにしています。
失敗もありました。平塚での大会でしたが、優勝の可能性もあった女子選手がいました。
「少し、走って来ます」というので、「うん、20mくらいね」と返事をしました。
ところが、その選手は100mくらいを走ってしまいました。ベンチの傍ら(かたわら) に
いた生徒に「ちょっと、まずくないかい?」と言ったら、「そうですね。少し、心配です。」と
返事が返って来ました。
その女子選手が、いざ本番になったら失速してしまい、入賞はできませんでした。
この選手は、好成績で卒業をさせたかったので、今でも残念でなりません。
受講した女性の感想)
女子高で陸上をやっていた頃を思い出しました。合宿で鎌倉に来て、由比ヶ浜の砂浜を走ったり
八幡宮の階段を昇り降りしました。観光客が、(日焼けで真っ黒になった顔を見て) あれは男、女と
言っているのが聞こえて来ました。
講義では、休養のことを言っていましたが、昔は「休むな! 」が合言葉でした。
「水も、飲んでいはけない」と言われていました。
トレーニング方法が、随分変わったんだなーと思いました。